図1-6 高度別地形区分(国土地理院2万5000分の1地形図より作成)
農作物や樹木の種類および生育状況に密接にかかわる土壌は、多摩川の氾濫低地と丘陵地・谷戸地とでは異なっている。氾濫低地のは礫質灰色低地土に分類される土壌で、これは水田に利用されてきたが、近年徐々に畑や宅地に転換されるようになっている。丘陵地のは黒ボク土から黄褐色森林土や黒ボクグライ土に連続的に変化する土壌グループで、丘陵部分のこれらの上にはコナラやクヌギが群生し、美しい雑木林を形づくるとともに薪炭の原料として適宜伐採されてきた。また、谷戸地部分は水田などにも利用されていた。しかし、いずれも多摩ニュータウンの開発以降、削られたり谷が埋められたりして、新しい人工造成土にとって替わられつつあるようである。
市域の年平均気温は摂氏一三・七度、年降水量は一八〇三・二ミリメートル(昭和六十二年~平成三年の平均)で、表日本型の気候区に属している。最暖月(八月)の最高気温の平均は二四・九度、最寒月(一月)の最低気温の平均は二・八度(昭和五十一年~六十年の平均)である。