2 現代の多摩市域

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 平成六年十月現在の多摩市の世帯数は五万四一八一、人口は一四万五〇二一で、これを多摩ニュータウンへの第一次入居開始直前の昭和四十五年と比べると、世帯数で約六倍、人口で約五倍となっている。昼間人口と夜間人口の比率は、平成二年段階で夜間人口が昼間人口の一・三倍強であり、市域に住んで市域外に通勤もしくは通学する人の多いことがわかる。多摩市域はいわゆるベッドタウン化しているのである。家族類型は、著しく核家族の比率が高くなっている。
 生業にも昭和四十年以降大きな変化がみられる。図1-8に産業別人口構成の推移を示してあるが、昭和四十年にはまだ農業を営むものも少なくなかったが、昭和五十五年ではもう皆無に近くなっている。平成六年現在で山林面積は約八五ヘクタール、田畑は合わせて約七九ヘクタール(ちなみに宅地面積は八三二ヘクタール)であるから、昭和三十年代までの農村の面影は、ごく一部を除いて全くなくなってしまった。

図1-8 産業別人口構成の推移

 人口の増加とともにさまざまな施設もふえた。公立の小・中学校も多くなり、昭和四十五年段階で小学校四、中学校一であったものが、平成六年には小学校が二四、中学校が一二(公立)となっている。