地質は表土に近い方から沖積層、洪積層、及びこれらの基盤になっている三浦層群の三つから構成される。沖積層は多摩川の氾濫原や大栗川・乞田川流域の低湿地及び谷戸と呼ばれる低谷部に砂・泥・礫(れき)が堆積して形成されたもので二~三メートルの厚さの層をなしている。丘陵部では草木が腐蝕(ふしょく)し堆積してできた黒色腐蝕土が表層を構成している。これらの層の下には赤土といわれる関東ローム層(立川・武蔵野ローム層)が三~四メートル堆積しており、洪積層といわれる。洪積層は一〇〇万年から一万年前までの間に関東地方の火山噴火活動によって堆積したもので、沖積層や黒色腐蝕土は約一万年前からその上に堆積した。
三浦層群はこれらの層のいちばん下にあり、多摩丘陵全体の地形の基盤を構成している。およそ一三〇〇万年前から百万年前の時期に形成されたもので、三浦半島に典型的に見られるためこの名がある。
人々は肥沃な氾濫原の堆積土、丘陵部の黒土の表土を耕し、田畑を形成していったのである。赤土の露出したところではこれに堆肥を丹念に加えて団粒化し、黒土に変えて作物を植えた。
写真3-1 落合地区青木葉(昭和55年ごろ)