〈基肥〉

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冬の間にクズと呼ばれる山の落ち葉を掃いてきて、田へ積んでおき、田うない前に全面に散らして基肥(もとごえ)とする。特に乾田はこのクズを入れぬと田が堅くなるといわれていた。山の落ち葉掃きはクズ掃きと呼ばれ、冬の薪伐り前の山掃除を兼ねていた。楢(なら)や櫟(くぬぎ)などの落ち葉を熊手で掃き集め、籠に入れて田へ運んでおく。