目次
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民俗編
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第三章 環境と生産
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第二節 雑木林と谷戸の生活
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1 谷戸田の稲作
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摘田の稲作慣行
〈基肥〉
153 ~ 154
冬の間にクズと呼ばれる山の落ち葉を掃いてきて、田へ積んでおき、田うない前に全面に散らして基肥(もとごえ)とする。特に乾田はこのクズを入れぬと田が堅くなるといわれていた。山の落ち葉掃きはクズ掃きと呼ばれ、冬の薪伐り前の山掃除を兼ねていた。楢(なら)や櫟(くぬぎ)などの落ち葉を熊手で掃き集め、籠に入れて田へ運んでおく。