〈田の草取り〉

157 ~ 158
田へ生える草取りは二回ないし三回行う。最初の一番草は七月初めであった。このころになると色をかえすといって稲が青々としてくる。草は手で掻き取り、株のまわりを掻いて田を柔らかくする。根に水を回してやると株の成長が促される。取った草は田の泥の中へ押し込んでいく。堅い田では足で踏み込む。その後、七月中下旬に二番草を取る。このころになると、稲の葉先で眼を突く心配があった。