〈作業の場所〉

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作業を行うのは冬のしかも夜なべ仕事であった。昼間は男性も女性も仕事が多いので落ちついて目籠の仕事に集中できず、どうしても仕事は夜になった。作業は板張りのカッテに設けられていた囲炉裏(いろり)のまわりで行われた(写真3-7)。あるいは養蚕用の蚕火鉢に炭を入れその回りに集まって仕事をしたりする場合もあった。フチマキやシリカガリの場合は長いヒネを使うので日中縁側で行うこともあった。また、主にお年寄りの仕事の様子であるが、日中は風の来ない日当たりの良い場所を探してそこで仕事をしたり、藁で囲いを作ってその中でひなたぼっこをしながら仕事をするということもあった(写真3-8)。藁の囲いはトバといった。