8 猟

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 『多摩町誌』には明治時代には狸、いたち、ムジナ、狐、りす、山兎などがよく出没したとあり、さらに江戸時代には害獣駆除の嘆願書から猪・鹿がいたことがわかる。
 猟を重要な生業としていたのではなく、栄養補給と遊びのためであった。瓜生の人は狩猟は道楽で兎、ムジナ、鳩、雉(きじ)をとったいう。兎はヒッククリと呼ぶ獣道にわっかを仕掛けてとる方法だった。川漁は、瓜生の人の場合夕方父親と一緒に投網をうちに貝取地区瓜生から多摩川まで歩いていくこともよくあったという。この時のために藁仕事でアシナカを作っておいた。一回行くと鮎が三〇~四〇匹はとれたという。また、近くの川では鰻(うなぎ)の穴釣りをした。