図3-26 二毛作田を畑にする排水溝と麦ザク
図3-27 排水溝
年が明けると、一月の内に何度か麦踏みをする。「麦の腰が立つ前に踏む」といわれ、麦が株に育つ前に踏んだ。霜で浮き上がる麦を押さえるのだという。
三月に二番ザクをする。一番ザクで寄せた土を崩し隣りの畝(うね)へ寄せるので、畝に寄る土は一番ザクとは反対側になる。その時期にはヨノと呼ばれる草がびっしり生えており、その草殺しにもなる。そして、三月中に成長しだした麦の株の間へ土を振り入れる。土を株の間へ入れると株が広がり風通しが良くなり、株の分けつも促された。
四月下旬から五月上旬には三番ザクとして止めザクをする。これは最後のサク切りで麦の株へ土を寄せる。