衣服の手入れ

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日常の洗濯は、川や井戸端で行った。昼は農作業で忙しく、夜、井戸端で蝋燭(ろうそく)をつけて洗ったこともあったという。石鹸を使わずに、アク水といって、樽の水に灰を入れ、その上澄み液を使うこともあった。また、水だけで洗うこともあった。
 盆が過ぎたころには、虫干しをし、衣服を戸外に吊して風を通した。同じころに洗い張りをした。着物をほどいて洗濯をし、張り板に糊付けをする。このようにしてきれいになった布をまた縫い直して着た。

写真4-23 たらいで洗濯(昭和30年代)