主食

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何代も前から多摩市域に住んでいる六〇代以上の方々に「昨日の主食」を聞いたところ、朝食はご飯またはパン、夕食はご飯という人がほとんどであったが、昼食となると、ご飯、パン、うどんや蕎麦、ラーメン、餅などじつにさまざまであった。これは、主食の多様化がすすんでいるということであるが、多摩市に限ったことではない。しかし、このような話をうかがった方々が、子どものころにどのような主食を食べていたかをたずねると、朝は麦飯、昼は朝の残り、夜は麦飯または冬であればニコミというように同じ答えが返ってくる。しかし、これらの話者よりももう少し上の世代になると、オバク、アワメシ、ミトオリマゼというように、穀物の種類や食べ方も幾通りかのバリエーションがみられた。