餅つき

331 ~ 331
餅をつくときは、まず前日に米をといで水に漬けておく。当日は、早朝、竈に大釜をかけ、蒸籠で糯米を蒸かし、臼にあける。杵を持つつき手と餅を返すコネドリが呼吸を合わせてついた。つき上がった餅は、正月ならば鏡餅に、三月節供ならば菱餅に形作る。餅つきの日の朝食はつきたての餅であった。小豆餡をからめるのがジデエ餅とかジゼエ餅とよばれ、これを食べるのが何よりのご馳走であり、楽しみであったという。また、大根おろしに醤油で味つけをしたものをからめるカラミ餅や、黄粉餅なども食べた。