地域の中の信仰集団には、神社祭祀に関わる氏子組織と寺院を中心とした檀家組織のほかに、諸神仏の供養と祈願を目的とする講がある。
講は、念仏講や庚申講などのように、行事にともなう活動を地域内で完結させるものと、地元から離れた山岳聖地や社寺への参拝を目的とした代参講の二つに大別できる。これらの講を参加者の範囲で見てみると、そのほとんどは、地区を細区分したコウジュウ(講中)とよぶ近隣集団か、あるいはコウジュウをさらに細区分したクミアイ(組合)あるいはジョウカイ(常会)の単位となっている。以下、講行事を種類ごとに記していく。