3 多摩市の年中行事調査

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 本章で記述する年中行事は、『多摩市史叢書7』とその後の補充調査で得た資料をもとにしている。『叢書7』は、平成元年度・二年度に行った調査によるものであり、明治三十年代から大正末年生まれの方が経験した昭和三十年代までの年中行事を記したものである。
 多摩市域では、市史編さんのための調査より以前にも、年中行事の調査が行われている。その一つが『多摩町誌』である。これは昭和四十五年の刊行であって、市史編さんのための調査の話者よりも一代前の方の経験や見聞が記されている。市史編さんのための調査で確認はできなかったもので『多摩町誌』に記載されている儀礼については、出典を入れて記した。
 多摩市域では、年中行事のほとんどが新暦で行われており、月齢により行われる十五夜と十三夜のみが旧暦である。また、七夕と盆は、本来七月の行事であるが、月遅れの八月に行う家が多いが、七月に行っている家もある。本章での月日は、ことわりのない限り新暦である。