写真6-8 大国魂神社の晦日市(昭和39年)
和田地区では、この日、山からカツンボの木を切ってきて、家族が三が日の間使う箸を作ったという家もあった。
前日までに餅つきや正月飾りはすんでいるが、正月のオセチを作ったり、掃除をしたりと、三十一日はなにかと忙しかった。それでも夜には、家族そろってミソカソバを食べ、ミソカッパライをすませると、あとは静かに除夜の鐘が聞こえてくるのを待ったという。ミソカッパライは、年末にオカマジメとして配られる幣束であって、これで家の中を祓い、家族の頭を祓ってから、外の辻に刺しておく。
写真6-7 ミソカッパライ
図6-5 観音寺のミソカッパライ