目次
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民俗編
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第六章 年中行事
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第二節 年中行事
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4 秋から冬へ
十三夜
537 ~ 537
旧暦九月十三日を十三夜といい、十五夜を祀ると必ず十三夜も祀るものだといわれている。どちらか片方だけを祀ることは片月見といって嫌われている。
十三夜もほぼ十五夜と同じように行う。ただし、団子の数は十五ではなく、十三になった。十五夜では間に合わないが、十三夜のころには、新米がとれるので、新しい米でぼた餅を作って供えたりした。また、十五夜によその家を訪ねると十三夜にもその家に行かねば片月見になるともいい、和田地区ではそのような煩雑さを防ぐために、十五夜のときに、膳をもう一つ供えて一緒に十三夜をしてしまったという家もあった(図6-9)。片月見を忌む意識は現在でも根強い。
図6-9 十五夜と十三夜を一度に行う