目次
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民俗編
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第七章 誕生から死まで
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第二節 誕生とその周辺―人と家族―
1 妊娠
560 ~ 560
人は、誕生してから亡くなるまでの成長の各段階で、さまざまな儀礼を経験する。ある段階から次の新たな段階に移る生命が不安定なときに儀礼が執り行われる。こうした儀礼は、現在この世に生きて活動している者のためだけではなく、これから誕生する者や死者に対しても行われる。
なお、第二節から第三節に記した様々な儀礼は、多摩市域で、主に明治時代の末から昭和三十年代くらいまで行われていたものであり、『多摩町誌』に掲載されている事例も含まれている。