目次
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民俗編
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第七章 誕生から死まで
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第二節 誕生とその周辺―人と家族―
2 出産
563 ~ 563
出産については、地域における助産婦の意義が大きい。出産に関する科学的な知識を具体的に地域社会に広めたのは助産婦であり、その結果、人々の栄養や衛生に対する観念が劇的に変化し、死産や幼児の病気は減少した。このことは、伝統的な産育に関する民俗を消滅させる結果となり、ひいては一般の人々の神仏観を大きく変化させることともなった。