写真7-11 臍の緒の箱
以前は竹のへら三本を使って、臍の緒を切る真似をするまじないをしたという。竹の先を割って、二本で臍の緒を挟み、残りの一本で切る真似をする。このまじないは、ミツムカイの子が生まれるようにという目的で行われるものである。一年間隔をあけて子が誕生すること、つまり先に生まれた子が数え年で三歳になったときに次の子が生まれることは、良いことといわれた。また、「七五日はそばが毒」といって、食物の蕎麦(そば)にかけて夫婦のことを言った言葉で、先の子と同じ年内に次の子が生まれることを忌み嫌う人もいた。シゲトとは、早くに次の子ができてしまうことで、これは人々に笑われることがあった。