目次
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民俗編
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第七章 誕生から死まで
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第二節 誕生とその周辺―人と家族―
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2 出産
出産の祝い
566 ~ 566
赤ん坊が生まれると、産婦の首に、麻の紐を細く裂いて首飾りのようにつける。これは、血が上らないようにという意味のもので、オビヤが明けるまではつけたままにしておく。
出産後すぐに、嫁の実家からチカラゴメ(力米)として、米が二升三合ほど贈られる。これを粥にして産婦に食べさせる。この米とともに、鰹節・麻・梅干しなども贈られる。誕生した子には麻の葉の模様の入った産着が贈られる。たいていは男の子には青、女の子には赤の麻の模様であった。