目次
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民俗編
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第七章 誕生から死まで
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第二節 誕生とその周辺―人と家族―
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2 出産
流灌頂
567 ~ 567
不幸にして産婦が死んだ場合、晒(さらし)を三尺くらいの大きさに三枚切り、縫い合わせて風呂敷のようなものを作る。これに南無阿弥陀仏と書いて、川の淵や堀の淵に四方に竹を立てて張り、柄杓を添えておく。通りすがりに人は、川の水を汲んでその布にかけて供養する。これを流灌頂(ながれかんじょう)という。