男性の場合は二五歳と四二歳、女性の場合は一九歳と三三歳を、厄年という。なかには、日野市の高幡不動(たかはたふどう)や神奈川県川崎市の川崎大師へ厄落としに行く人もあった。ただ、厄年の年には結婚しない。
四十二の二つ児といって、父親が四二歳のときに二歳になる子を忌み嫌った。こうしたときに生まれた子どもは、箕(み)に入れていったん辻に捨て、あらかじめ頼んでおいた人に拾ってもらう。この拾う人のことをヒロイオヤ(拾い親)といい、その後、盆暮れのつき合いをする。拾い親の実の子どもと拾ってもらった子どもは、実の兄弟と同様な兄弟の扱いをする。