ハシカケとナコウド

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年頃の男女を持つ家では、そろそろ嫁を探したり、嫁入り先を捜したりしなければならない。他人に依頼して捜してもらう場合もあるが、たまたま適当な娘がいるが、相手方の意志が分からないので、他人を介して聞いてもらう場合もある。この際、中間にたってまとめ役を果たすものをハシカケという。
 ハシカケがナコウドに移行する場合も多い。仲人は、結納・ご祝儀などに立ち会うことから、出産からその子どもの成長に合わせた儀礼で七歳まではつき合いを行う。結婚当事者は、初年の暮れには新巻鮭一本をお歳暮に届け、それ以後の盆暮れには初子の七歳までは素麺(そうめん)や砂糖などを贈る。さらに仲人が亡くなると葬儀にも出席した。