嫁迎え

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結婚式の当日の午後、相手が村内であれば夕方に時間を見計らって、婿、仲人、親戚代表、組合代表などあらかじめ先方に通知してある者が、両親への土産、近所への名刺(半紙へ婿の名を書いたもの)などを持参し提灯を下げて嫁迎えにいく。日中の場合には灯をつけない。嫁方の仲人宅を訪問し、茶菓子の接待を受けてから嫁の家を訪ねるところもある。嫁方では尾頭付きの魚、刺身、煮魚、お吸い物などの一通りのご馳走をし、歓談する。これをシンキャク(新客)とも嫁迎えともいい、一足先に引きあげる。
 この嫁迎えの宴席に嫁の両親、兄弟、親戚、クミアイの人々が出席して酒盛りが行われ、これをタチブルマイという人もいる。そして、このタチブルマイの前に、婿と嫁の両親の間でオヤコノサカズキ(親子の杯)、婿と嫁の兄弟姉妹でキョウダイサカズキ(兄弟)杯が交あわされる。さらに、この酒盛りの前に、婿の顔見せとしてクミアイの家を回る地区もある。