寺参り

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出棺後に祭壇を取り払い、座敷を掃き、位牌を中心に飾りなおして初七日のお経があげられる。読経のすんだ僧は寺に戻り、寺参りを待つ。寺参りには施主をはじめ近親者が行くが、この時に四十九日の餅を持って行く。その道中、欲しい人々には供養として与えるから寺まで持参する餅の数は少ない場合もあった。

写真7-40 葬式の道具

①天蓋
②四十九日の餅の籠
③施主花1対
④お膳
⑤お膳の囲い
⑥山王下の小天蓋
⑦中組の小天蓋
⑧幡(ばん)4本
⑨竜の口1対
⑩山王下の六道
⑪中組の六道
⑫提灯1対

これは、落合地区に伝わる葬式用の道具を復元したものである。講中によって多少の違いがあるが、ここでは、山王下と中組の用具を復元した。

写真7-41 ジョウグチに置く桟俵

①桟俵
②葬式の藁草履
③ボク除け
④櫛
⑤竈の灰

野辺送りがすむと、ここに草履やボク除けを捨てた。故人が女性なら櫛、男性ならかみそりを置く。

写真7-42 施主花を作る人(手前)
草履を作る人(奥)


写真7-43 講中の人々による野道具作り


写真7-44 六道作り
大根の輪切りに竹を通し、蝋燭を立てる。


写真7-45 四十九日の餅の籠作り
一般の籠とは異なり左前に編む。


図7-3 竜の口


写真7-46 竜の口作り


図7-4 小天蓋


写真7-47 小天蓋作り