死後の供養

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初七日は、現在、葬式の日に兼ねて行うことが多い。三十五日、四十九日、百日に、法事を行う。四十九日以後のことは、家によって異なっている。
 喪家の人は、七日目ごとに墓参りを行う。乞田(こった)地区では、七本塔婆(とうば)を七日目ごとに消し炭で消した。その消し炭は、桟俵に置いたものを用いる。関戸地区では初七日に墓参りをして、七本塔婆の真中の塔婆を抜いて、家のどこかに隠しておくとお金がたまるという。落合地区では、初七日のとき、墓参りに行ったならば、墓の上に差した竹をばらして墓の回りに垣根のようにして差しておく。これをクネと呼ぶ。クネは四十九日にはずしてしまい、その後に枕石を置く。
 年忌は、一周忌には僧が来て読経し、親類や子どもたちを呼んで飲食し、墓参りを行い塔婆をあげた。あと、七年忌とか二十七年忌、三十三年忌を行う家もある。最終の年忌には杉の葉がついた塔婆を立てるところと、普通の板塔婆を立てるところがある。石塔は、一人一人に立ててきたが、昭和になると先祖代々の墓とか、何々家の墓という石塔が多くなってきた。