目次
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民俗編
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第八章 ことばの民俗と芸能
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第二節 世間話と伝説
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2 村の世間話
六部を助けた話
635 ~ 635
ある家に昔、六部(ろくぶ)が泊まったって。その六部が病み出して死んでしまったらしいんだ。その死に際に、小判をたくさん持っていてそれを出したらしいんだ。その小判がもとで、ああいうお大尽になったんだと。
(落合 男 明治生まれ)
六部とは、本来は、六十六か国の一之宮に法華経を納めて歩く遊行者(ゆぎょうしゃ)であったが、近世になると実態は、廻国(かいこく)の名前を借りた放浪者であった。落合には六部塚があってそこにも六部の話が伝えられている(伝説の項参照)。