握りっ屁

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握りっ屁は三里臭いといった。八王子まで行くのに、ここいらで半分かな、と思ってそおっと手を開けてみたら臭い。それから八王子へ行って、もう臭くあんべえと言って開けてみたら、本物が入っていた。(落合 男 明治生まれ)
 このあたりでは、短くてオチのあるような話をひとつ話という。この握りっ屁もひとつ話である。ほかに、ひとつ話として節分で「福は内、鬼は外」というのをこのあたりでは「フクワアチ、オニャアト」と訛るが、鬼が「今のは外か、内か」と聞いたという話がある。