とんぼは、馬の尾の毛に蝿をつけ、それをおとりにして捕まえた。シオカラトンボの雄をコメトンボ、雌をアワトンボといい、また、オニヤンマをオオヤマトンボとよんだ。
蝉を捕るときには、竹を曲げて輪にし、輪に蜘蛛(くも)の巣を張って捕虫網にした。かぶと虫やくわがたを捕まえて戦わせたり、鈴虫やくつわ虫のような鳴く虫を手製の虫籠で飼ったりした。
蛍を捕りに行くときには、竹の箒(ほうき)や、竹竿に篠竹をつけたものを持って出かけた。「ほ ほ 蛍来い あっちの水は苦いど こっちの水は甘いど 甘い方へ飛んでこい」と歌った。