2 粉屋踊り

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 粉屋(こなや)踊りは、落合地区山王下に伝えられている手踊りと段物(だんもの)からなる芸能であって、埼玉県や東京都の万作(まんさく)踊り、神奈川県の飴屋踊り、千葉県や茨城県の小念仏など、関東一円に分布するこれらの芸能と同じ系統に属するものである。
 山王下の粉屋踊りは、通称コナヤとよばれ、明治末年から大正末年にかけて隆盛をきわめ、山王下のコナヤといえば、近隣では知らぬ者はないくらいであったという。
 また、関戸地区の井上金太郎(明治二年~大正十五年)は、農家の出身であったが、芸ごとが好きで、関戸地区を訪れる旅芸人に歌や踊りを習い、一緒について行くこともあったという。その井上金太郎は飴屋踊りが得意であったと伝えられている。