多摩センター駅と周辺開発

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「ハローキティにあえる街」多摩センター地区は、南多摩地域約60万人の商圏人口を想定して、多摩センター駅南に広がる約77haのエリアです。駅からパルテノン多摩へ向かって伸びるパルテノン大通り(延長340m)がシンボル景観を作り、その背後には多摩中央公園が広がります。
 多摩センターは商業、サービス、娯楽、文化の拠点として構想されましたが、その後の社会情勢の変化に柔軟に対応して業務施設、集合住宅も建設され、業務、居住も加えた総合的なエリアになりました。
 鉄道は1974(昭和49)年に京王、翌年には小田急が開業しましたが、駅前施設の整備と商業施設「丘の上プラザ」の開設は1980(昭和55)年になります。それ以降、順次百貨店ビル(現ココリア)、京王プラザホテル、パルテノン多摩、サンリオピューロランドなどが開設されました。
 1990年代に入ると、多摩ニュータウンの多機能複合化の嚆矢(こうし)として業務施設(朝日生命多摩本社)が開設し、その後福武書店(現ベネッセコーポレーション)東京ビルをはじめとして金融・保険・情報サービス会社のバックオフィスや製造業の本社の立地が続きました。これらの業務施設の集積は、多摩市の税収にも貢献しています。
 住宅は当初は計画されていなかった多摩センターですが、2004(平成16)年より民間マンションの入居が始まりました。駅側近と都市機能を享受できる住宅地として人気を呼び、今では約2,500戸の住宅が供給されています。多摩センターは生活感が漂う人々の暮らす街にもなりました。(横山陽)
造成工事風景 1980(昭和55)年頃

造成工事風景 1980(昭和55)年頃

[多摩市所蔵]

造成工事が進む多摩センター。向こうに見える高台は多摩中央公園予定地。パルテノン大通りとは約12mの高低差があり、ここにパルテノン多摩が建設される。


竣工前の駅前広場とパルテノン大橋 1980(昭和55)年頃

竣工前の駅前広場とパルテノン大橋 1980(昭和55)年頃

[多摩市所蔵]

1980(昭和55)年の開設に向けて工事が進んでいる。周囲の建物の建設は未だ始まっていない。


ファインコミニュティフェアTAMA’81 1981(昭和56)年

ファインコミニュティフェアTAMA’81 1981(昭和56)年

[UR都市機構寄贈資料・公益財団法人多摩市文化振興財団所蔵]

丘の上プラザ開業の翌年、コミニュティフェア’81が催された。広大な多摩センターの中に丘の上プラザがぽつんと建っている。


多摩センター全景 2012(平成24)年7月

多摩センター全景 2012(平成24)年7月

[公益財団法人多摩市文化振興財団撮影]

駅南からパルテノン多摩に向かってパルテノン大通りが伸び、その向こうには多摩中央公園が広がる。駅北の区画整理エリアにもマンション、複合ビルの建設が目立つ。