農地面積は40.5ha(市域の約1.9%)で、うち生産緑地面積は27haとなっています。農家数は83戸、農業産出額約1億3,000万円で、農地面積・農家数ともに年々減少しています。
農地の多くは畑で、トマト・ジャガイモ・ナス・白菜・大根・ネギ・ホウレンソウ等々の多品目露地野菜栽培が中心ですが、梅・栗・柿・ブルーベリー・柑橘類等の果樹栽培や、アサガオ・花卉・野菜苗・椎茸栽培等もおこなわれています。
水田は4戸の農家で2ha を耕作し、食料米の他、酒造好適米や古代米などを生産し、酒造好適米による農商工連携しての日本酒と、6次産業化による手作り味噌製造を手掛けています。
近年、アスパラガスの「採りっきり栽培Ⓡ」やミニトマトの「ソバージュ栽培Ⓡ」、椎茸の菌床栽培、体験型市民農園やもぎ取り観光農園の開設、ブドウ栽培など多様な取り組みが新たにおこなわれています。市内の販売農家で生産された農産物は、共同直売所・学校給食・軒先販売・アンテナショップ店・東京南農業協同組合(JA)の直売所などに出荷・販売されています。市場出荷の農家も数戸あります。
なお、多くの農家はJA の生産者団体組織(5部会)の部会員で、その活動を通して多摩市の都市農業を支えています。(小暮和幸)