聖蹟桜ヶ丘駅周辺がモデル地といわれる映画「耳をすませば」については、上映から25年以上経過した現在でも、聖地として全国からファンが訪れる様子がみられ、アニメの持つ力を強く感じます。一方、地元の人たちや商店街では訪れるファンをおもてなしする取り組みが継続しておこなわれています。
市内にスタジオがある日本アニメーションとは地域活性化に関する連携協定を締結し、子ども向けの映画祭などの取り組みをおこなっています。
映画やドラマなど市内でおこなわれるロケ撮影については、市民によるフィルムコミッション「たまロケーションサービス」が市と協働して支援をおこなっています。パルテノン大通りや公園などニュータウンの街並みを背景とした撮影も多く、市内で年間150件ほどおこなわれています。(多摩市市民経済部経済観光課)
豊ヶ丘の吉祥院の桜は井上靖や柳田国男の作品に描かれています。一方、赤川次郎、重松清、中澤日菜子らは多摩ニュータウンの団地を舞台にした作品を書きました。アニメ映画「平成狸合戦ぽんぽこ」も多摩ニュータウンが舞台です。陶芸家・辻清明は連光寺に窯を構え、多くの文化人たちが集まりました。
パルテノン多摩には、古賀猛、中村錦平、深井隆、坂野長行らの作品が設置されました。パーゴラ下のモザイクは、古川清右の作品で、多様なふるさとを持つ人々が集まったニュータウンを象徴して全国の水生動物が描かれました。開館記念プレイベントでは、キース・へリングと多摩市の子どもたちが壁画作品を残しました。
旧多摩聖蹟記念館の明治天皇騎馬像は渡辺長男による作品で、唐木田駅には姪にあたる朝倉響子の作品があります。多摩市では多彩な芸術作品を見ることができます。(多摩市くらしと文化部文化・生涯学習推進課)