北条氏照朱印状(百姓逃散につき召返し耕作従事の旨)

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【解読文】

就御侘言申上
当年貢諸公事
一廻御赦免畢
前々彼郷ニ候百姓
何方ニ有之共悉
召返野蔦之郷ニ
仕付田地打開
可致耕作旨被
仰出者也仍如

戌     藤曲
 七月五日   奉
      設楽
 野蔦郷
    百姓中
 


 
【読み下し文】

御侘言(おんわびごと)(もう)()ぐるに()き、
当年貢(とうねんぐ)諸公事(しょくじ)一廻(ひとまわ)御赦免(ごしゃめん)(おわ)んぬ。
前々(まえまえ)()(ごう)(そうろう)百姓(しゃくしょう)
何方(いづかた)(これ)()(とも)
(ことごと)()(かえ)し、野蔦(のづた)(ごう)仕付(しつ)け、
田地(でんち)()(ひら)耕作(こうさく)(いた)すべき(むね)
(おお)()ださるる(もの)(なり)
()(くだん)(ごと)し。
戌     藤曲
 七月五日   奉
      設楽
 野蔦郷
    百姓中