大正期の産業・経済

 1907(明治40)年の不況以降、日本の経済は徐々に回復し、1914(大正3)年から始まった第一次世界大戦による好景気を経て、1919年の戦後恐慌、1923年の関東大震災によって経済が混乱するなど、大正期の産業・経済は前半の好況、後半の不況の影響を大きく受けました。
 このような経済変動の波と農村秩序の再建などをめざす地方改良運動の影響で、町村経済の効率的な発展と公共性の拡充のために産業組合を組織する動きが起こります。市域でも1915年結成の碓氷社甲寅組販売組合、1920年結成の忠生村信用購買組合など5つの組合が組織されました。

史料
〔絵葉書〕(碓氷社甲寅組小野路生産信用組合創立紀念)〔絵葉書〕(碓氷社甲寅組小野路生産信用組合創立紀念)碓氷社甲寅組は、鶴見川社の経営破綻をうけて組織された販売組合です。碓氷社は群馬県碓氷郡で組織された組合製糸会社で、甲寅組はその傘下にありました。これは、創立記念の絵はがきセットで、小野路製糸所の全景・繰糸場・汽鑵室が写されています。