能ヶ谷(のうがや)出土銭(能ヶ谷四丁目)[中世]

地図
 1994年、鶴見川に面した丘陵のふもとから水道管埋設工事中に発見されました。約9万枚、重さ約36kgの銭貨は、前漢で紀元前175年以降鋳造された四銖半両から明で1408年以降鋳造された永楽通寳までの97種類で構成されています。大半を占める中国からの渡来銭の他に高麗銭3枚、ベトナム銭2枚、奈良・平安時代に朝廷が発行した正規の銭貨である皇朝十二銭2枚も含まれていました。容器は、底径51.5cm、高さ56cmのヒノキ製の結桶で、直径53.3cmの蓋があります。銭貨は紐を通した緡(さし)状に収納されていたと考えられます。
正規の銭貨と民鋳銭(1~3は正規の銭貨、4・8は無文銭、5は線刻銭、6・7は稚拙な形態の銭貨)

正規の銭貨と民鋳銭(1~3は正規の銭貨、4・8は無文銭、5は線刻銭、6・7は稚拙な形態の銭貨)