持石海岸の秘密

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持石海岸の夕日
持石海岸の夕日(フォトクラブ高津川21提供)
 
 益田市の沿岸には「持石海岸」が広がっています。この海岸は「三里ヶ浜」とも呼ばれ、東西十キロメートルの長い海岸です。高津川や益田川が運ぶ砂が沿岸の海流でめぐってきれいな砂浜をつくったものです。かつては「白砂青松」の浜として親しまれていましたが、近年は少しずつ細かな砂が浸食されています。そして、レキ(※粒の大きさが二ミリメートル以上の石ころ)や粗い砂が目立つようになってきました。このような現象は日本の海岸でよく見られるようになってきています。それは川が昔ほど土砂を運ばなくなってきたことによると考えられています。また、河川が洪水を予防するために整備され、土砂が下流へ動かなくなったことも原因の一つと考えられます。
 持石海岸にはその陸側に砂丘が発達しています。強い季節風で吹き飛ばされた細かな砂が海岸に平行にたまったものです。かつては良質の砂として採掘していたところもありました。