1 第3代綱房・4代綱雄

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 15世紀の終わりころから,関東地方も戦国時代のようすをみせてきました。下野の戦国時代は,「宇都宮錯乱」と呼ばれる宇都宮氏内部の争いから始まりました。これをきっかけに,足利氏の子孫である古河公方家の争いとも結びついた,下野国(しもつけのくに)内の争いが起こり,各地で戦が行われました。
 そのころ,壬生氏は,宇都宮氏の重臣となっていましたが,徐々に勢力を拡大し,主人である宇都宮氏と対立することもありました。1549(天文18)年,宇都宮俊綱(としつな)が那須氏との戦いで戦死すると,壬生綱房(つなふさ)・綱雄(つなたけ)父子は宇都宮城を占領しました。しかし,1557(弘治3)年,宇都宮広綱(ひろつな)を大将とし,佐竹氏の援助を受けた芳賀氏(真岡城主)によって,壬生氏は宇都宮城を奪い返されてしまいます。また,このころ,壬生氏は小山氏とも激しい戦を行なったようです。