開催にあたって

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 瓢(ひさご)の歴史は古く、今から8,500年前(縄文早期)の縄文人はすでに、瓢の栽培方法を修得し、日常使用する器として人々の身辺にありました。
 また、「ひしゃく」という言葉が瓢(ひさご)から生まれたといわれるように、容器あるいは杓として古くから日本人に使われてきました。そして、今日もなお開発途上国の人達に容器・楽器等に盛んに利用されています。日本には、稲作よりいちはやく栽培された瓢は、日本の歴史的風土の中で育まれ現代に至るまで加工品あるは食生活の中で使用されています。
 特に、当町は栃木県内の瓢(ふくべ)栽培の発祥とされ、現在でも瓢の生産高は県内1・2位を誇っています。
 今回の企画展では、こうした瓢の歴史をふりかえるとともに、郷土壬生の特産物干瓢を再認識していただこうとするものです。
 この企画展の開催にあたりましては、貴重な資料の出品を快くご承諾下さった方々、並びにご協力を頂いた各位に対しまして、心から厚くお礼申し上げる次第です。
 
   平成3年10月13日
壬生町教育委員会
教育長 榎本 和平