昼夜間人口の変化[図16]

43 ~ 44 / 243ページ
 戦後の港区の人口は、昭和35年を最高にその後減少の一途をたどっている。
 これは、東京都の都心区である千代田・中央・新宿などと共通しているいわゆるドーナツ現象のためで、居住地域の消失が原因である。かつて、小規模な商工業者が軒を並べていた新橋、赤坂、青山、田町などの港区の主要道路に面する地域に大規模な高層ビルが林立し、ビジネス街化し、地価の高騰をよび居住地性を奪った。
 このため、住民たちは都心をはなれ、ビジネス街への通勤者による昼間人口は大きく増加したが、夜間人口は減少した。
昭和40年代からこの現象ははっきりした型になって現われたため、都市再開発による住民定着化の施策もとられてきたが、十分な効果を示しているとはいえない。
 

[図16] 昼夜間人口の推移(国勢調査により作成)