いつの時代でも青少年に寄せる期待は大きく、次代の社会を背負う青少年として、心豊かにたくましく成長し、有為な社会人となることは区民の願いである。この願いをこめて、昭和25年(1950)5月、港区青少年問題協議会は区長の付属機関として設置され、昭和30年には下部組織として管内6警察署ごとに補導連絡会が設けられた。
初期の青少年対策は非行問題への対応や防止が大きな比重を占めていたが、今日では青少年の健全育成という積極的な観点からの施策が重視されているとともに、従来の行政先導の発想に重きを置かれてきた傾向を改め、地域や区民の積極的参加と協力により施策を推進する方向で活動がすすめられている。現在(昭和60年)区長を会長に、区議会議員4名、学識経験者19名、関係行政機関の職員5名、区職員2名の計31名で組織されている。
昭和60年度の港区青少年対策基本目標は、「国際青年年」にあたり、提唱された「参加・開発・平和」に対応して、次のように決定した。
・健康で明るい家庭づくりの推進
・個性の尊重と能力に応じた教育の推進
・青少年の自主的な活動のための条件整備
・青少年の社会への自主的参加の促進
・健全な社会環境づくりの推進
・勤労青少年の福祉の向上
・青少年に関する情報提供と調査研究の充実