港区における対応

208 ~ 209 / 243ページ
 以上のような文部科学省の改組に対応して、港区でも、平成10年に、社会教育課を生涯学習推進課へと改組し、それまでの社会教育主査を生涯学習推進主査とした。平成14年、社会教育係と青少年係を統合し、生涯学習係へと名称変更した。また新たに青少年育成担当が設置されることになった。さらに平成18年には、青少年教育に関わる事務の多くを、区長部局に新設された「子ども支援部」に移管し、生涯学習を区民の要望に即してより充実した支援が行えるような組織再編を行った。
 なお、実施に当たっては、指定管理者制度なども積極的に活用し、平成8年には、青年館および青山社会教育会館の管理運営を、財団法人港区ふれあい文化健康財団に委託した。同財団は平成20年から指定管理者に指定されている。なお平成10年4月からは青年館を廃止し、青年館の持つ機能を生涯学習センターに統合し、区としての生涯学習推進体制を整備することになった。
 従来の「社会教育」では、成人期の教育に焦点が当てられ、学校教育とは区別されていた。それに対して、「生涯学習」は、成人教育のみならず学校教育をも含む概念とされたのであり、子ども支援施策が新たに含み込まれることになった点に大きな特徴がある。平成期に展開された生涯学習施策については幅広いが、その全容については第7章の記述に任せ、以下では、新たに含み込まれることになった子ども支援施策に焦点を当てて、生涯学習施策がどのように展開されているか、その特徴を記述してみよう。