平成23年(2011)に滋賀県大津市で起こったいじめ自殺事件で大津市教育委員会への批判が高まったことを契機として、教育委員会制度の改革が国レベルで開始されることとなった。検討過程では、教育委員会制度の廃止も含めて議論されることになった。結果的には、平成26年の「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」(以下、地教行法)改正により、教育委員会制度を維持しつつも、新たに首長が教育の大綱(目標や基本方針)を策定し、地方公共団体の長と教育委員会が総合教育会議で大綱の策定、事務の協議・調整を行うことなどを定め、首長の権限を大幅に強化することで着地した。