[図4] 仮小学校規則
定課の表は1カ月の時間割であろう。大訓導(くんどう)(小学に1人)は「二ノ日」に講義し、「八ノ日、三ノ日」は訓導が司会して句読授(くとうじゅ)(助教)が輪講する。「七ノ日、四ノ日、八ノ日」は訓導が司会して舎頭が輪講する。当時は「一、六ノ日」が休業のしきたりであった。句読授、舎頭は上級生徒中の俊秀者であり、舎頭は司会者の意味である。
この教則では、教授書は必読ではなく仮に定めたとしているが、漢籍中心であり、午後に習字・数学などを学ぶが、句読主義の教育であった。そして、各級の教授書の程度が高く、一般庶民のための小学校ではなく、中学・大学へと進むべきものが学ぶ予科としての普通学を授ける学校であったことがわかる[図5]。
[図5] 漢学を学ぶ教科書(『目で見る教育のあゆみ』文部省)
関連資料:【くらしと教育編】第2章第2節 (1)「仮小学第一校」の設置