新しい地場産業

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 港区独特の地場屋業として発展したのが、芝愛宕下の洋家具業であった。明治21年ごろには、愛宕下町の丹波屋、烏森町の前田屋、田村町の中野屋などの洋家具店があり、外国人相手の家具修理や家具の古物商が、明治の中ごろには芝にも数軒あったという。
 明治37~38年の日露戦争後、横浜で営業していた洋家具店が東京に吸収され、洋風建築のブームと相まって、特色ある産業として発達したのであった。