国定教科書[図14]

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 明治36年4月の「小学校令」施行規則中改正によって、修身、国語、日本歴史、地理の教科書が国定となった。
 続いて、翌37年には、算術、図画も国定教科書となった。
 国定制度では、教科書の著作を文部省が行い、発行と供給を民間にゆだねることとした。
 明治40年、義務年限延長に伴って規則は修正され、同43年7月には、理科の教科書も国定となった。
 その後も時代の動きや教育思想の変化を反映して教科書制度は修正されていくが、教科書の国定化により、国家が教育内容を細部にわたって統轄することが容易にできるようになったのである。
 

[図14]最初の国定教科書・明治37年

 
関連資料:【くらしと教育編】第7章第1節 「新教育」以前の学校教育