港区地域では、東海道筋の芝地域をはじめ、急速に発達してきた赤坂、麻布の集落を中心に商業が栄えてきた。これらの商業地域を中心に、商業に関する実業教育の私立学校が、次々と開校され、商家に働く青少年や商業希望の青少年の実業的な教育が進められていた[注釈4]。商業以外の実技系の学校もふくめて次のような学校が開設されていた。
明治21年 明治学校(簿記) 芝区琴平町
明治22年 大日本水産会伝習所 芝区三田四国町
明治23年9月 東京獣医講習所 麻布区本村町
明治24年 慶應義塾商業学校 芝区三田
明治24年 専修簿記学校 芝区田村町
明治25年 東京簿記専門学校 芝区西久保桜川町
明治25年 会計学館 芝区桜田久保町
明治27年2月 東京簿記学校 麻布区麻布霞町7
明治27年8月 実用夜学校 芝区三田四国町9
明治27年11月 東京産婆学校 芝区西久保桜川町11
明治28年1月 実地測量講習所 芝区南佐久間町2ノ18
明治30年9月 速成簿記専門学校 芝区愛宕下町1ノ3
明治31年 大倉商業学校 赤坂区葵町
明治34年7月 私立商工徒弟夜学校 赤坂五代用私立育英小内
明治37年3月 私立麻布夜学校 麻布区箪笥町66私立池谷小内
明治37年3月 私立芝商業補習学校 芝区愛宕下町3ノ1
明治38年7月 私立実践女学校分教場 赤坂区檜町10
明治41年8月 私立飯田家政女学校 芝区三田臺裏町11
関連資料:【文書】中学校教育 私立芝商業補習学校