大正8年(1919)、「小学校令施行規則」が改正され理科の重視と地理及び日本歴史の時間を増やして国民精神の涵養(かんよう)に努めるようになった。すなわち、日本歴史と地理が第5学年からそれぞれ週2時間ずつとなり、理科は第4学年から週2時間ずつ課することになった[図2]。高等小学校については、就学者の急増と卒業後、社会の実務につく者が多い実状を考慮している。すなわち、図画、手工、実業を必修にし、女子には裁縫のほか家事を必修にすることに改めている[図3]。

[図2]尋常小学校の教科目別週間教授時数・大正8年(文部省『学制百年史』)

[図3]高等小学校の教科目別週間教授時数・大正15年4月(文部省『学制百年史』)