大正2年我国で初めて学校体育に関する「学校体操教授要目」が公布された。
これにより学校体育の基準性が明らかになり、各学校の指導が容易になるとともに、体育施設・設備・体育行事内容も充実されるようになった。
麻布区の三河台小学校の体育充実策では、次のように述べている。
児童ノ体力養成
(一) 運動器械ノ設備ヲ完成シ児童ノ服装ヲ改善シ殊ニ女子ノ服装ヲシテ運動ニ適当ナル様改良ス
(二) 毎朝始業前(凡五分間)全校体操ヲ行ヒ殊ニ胸郭ノ拡大容姿ノ整斉ニ勉メ兼テ厳粛ノ気風ヲ養成ス
(三) 体操時間ノ外児童ノ運動姿勢等ニ注意ス
(四) 体操遊戯ヲ研究シ各個人ノ身体ノ状態ニヨリ運動ノ種類運動量ヲ調節ス
(五) 団体的訓練ト体力ノ養成ヲ主トセル校外遠足ヲ毎月一回行ウ(現在ハ芝公園ヲ利用シツツアリ)
(六) 学校ニ於ケル児童体力養成ノ状況(身体検査、体操科ノ必要)等ヲ家庭ニ報告シ家庭ニ於テモ適当ナル協力ヲナサシム
(七) 児童ヲシテ体育ノ必要ヲ自覚シ(早寝早起、深呼吸、飲食物、野外進退等)常ニ身体ヲ鍛練スルコトニ努力セシム
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