校舎の増改築

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 明治末期から児童数増加に対応し各校の校舎の増改築や校地、運動場の拡張が行われた。
 校舎の建築工事は、絶えず行われていたが大正期の前半は主として新設校である神明小学校や高輪小学校、東町小学校などの新築工事が行われた。また、児童数の増加による2部授業解消のための増改築工事や、校舎の老化に対する新校舎の建築が盛んに行われていた。
 改築工事は、桜田小学校、南桜小学校、桜川小学校、麻布小学校、台町小学校[図31]、赤坂小学校など多数の学校で行われた
 

[図31]台町小学校校舎増築申請書(東京都公文書館所蔵)

 校地や運動場の拡張、整備も盛んに行われていた。例えば、鞆絵(ともえ)小学校では運動場の舗装が行われたり、赤坂小学校では運動場の拡張工事が行われていた。御田(みた)小学校や赤坂小学校では、校舎の増改築のための校地の購入と整地が行われている。
 関東大震災以後は、復興のための仮校舎建設が神明小学校をはじめ、芝区の各小学校で行われ、引き続いて、本格的な鉄筋校舎建設が次々と着工されていった[注釈28]。桜川小学校や神明小学校、南山小学校、筓(こうがい)小学校など区内小学校の鉄筋化が促進されていった。
 大正期の全期間を通し工事が行われているが、関東大震災以前[注釈29]は主に新設校を含め、児童数増加に対応する増改築が行われ、大正12年(1923)以後は大震災復興の仮校舎建設、引き続き鉄筋校舎への本格的建設がはじめられるようになった[注釈30]。
 当時、校舎の増改築は区・市・府の財政的措置とともに地域住民の協力、寄附などに支えられていた。
 
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