臨海学園の生活

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 臨海学園は教育会の主要事業でもあり、かなりの学校が実施したと思われる。青南小学校では大正15年(1926)に海浜に施設を求め、一層意義ある生活体験をさせたいとの意見が出て、「青南海浜学園」を開設した[図34]。
 大正15年には、房州鴨川町に宿舎を求め実施したが、昭和2年(1927)から赤坂区聯合(れんごう)海浜学園に参加、房州館山で実施。昭和3年には、単独で房州那古町鏡ヶ浦に「青南海浜学園」を開いている。
林間・臨海学園は学制はじまって以来、はじめての夏季集団宿泊行事である。これは大正期の自由な風潮、児童本位の教育の浸透によるものであると言えよう。また、自然に恵まれない大都会の児童にせめて夏季休業中だけでも大自然の中で集団生活をさせたいと願う人々によって施設が開設されていったものである。
 

[図34]海浜学園食事風景(青南小学校『創立70周年記念誌』)

 
    青南海浜学園の概要
  青南海浜学園(千葉県鴨川町) 43名(3年以上希望者)
  期日 大正15年7月22日より8月4日まで2週間
  日課 ([図35]参照)
 

[図35]青南海浜学園の日課

関連資料:【学校教育関連施設】